2015年4月3日金曜日

定年後、どんなソフトを開発しているのだろう? part2 仕事でソフト開発する場合



今回は定年後にまだ仕事でソフト開発を続ける場合について予想してみる。

最近IT業界は深刻な人手不足で、未経験者や経験の浅い技術者ですら雇用されているときく。
以前はプログラマ30才定年説などもあったので定年後もプログラムを作るなんて想像もできなかったが、最近では風向きがかわり、COBOLなど一部分野では50才、60才の高齢プログラマも珍しくないとのこと。うまくすれば自分も定年後もこの仕事を続けられるかもしれない。

ただし、趣味と違って、何を作ってもよいというわけではない。自分でベンチャー企業を起こし新たな技術・分野を開拓し製品を作っていくなら別だが、普通 は世の中で需要のある仕事を受け、消化していくスタイルになる。つまり、定年の頃の世の中の需要を予測し、そちらに向かって進路をとる必要があるというこ とだ。
では10年後、IT業界はどうなっているのだろう?
自分などは、まず、この業界自体が消滅する可能性はないのか?と疑ってしまうのだが
ネットで検索すると、IT業界自体は10年後も発展しているし、なくならないらしい。

でも、ちょっと前までプログラマ30才定年説とかオフショア開発によって業界自体が縮小するなんて言われていたじゃないか。それらはどうなってしまったんだろう?

プログラマ30才定年説は、wikiによれば

俗にIT土方とも呼ばれデスマーチと なった場合は徹夜が続いたり体力が必要となってくる。そのため、プログラマとしての限界は30~35歳前後であるという説が存在した。これは「プログラマ 35(30)歳定年説」と呼ばれる。現在では経験豊かなプログラマにも一定の需要があり、プログラマ定年説はもはや過去のものとなっている


また、オフショア開発が普及しない理由は ”「品質の悪さ」に尽きるといえる”とのことだ。
やっぱりか・・という気がしてならない。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130712/491006/?ST=china&P=1

他の記事では、言葉の壁があって、日本の物件は中国やインドに出すのは難しいという意見もあった。

少し脱線するが、10年後に消える仕事に関する記事もあった。人工知能=コンピュータにとって換わられて消える職種がかなりあるらしい。

幸いなことにこのリストにはIT業界は入っていなかった。20年ほど前、将来、プログラムの作成自体もコンピュータがやるようになってプログラマは不要になるという説があったが、まだ大丈夫なようだ。

つい先日ホーキング博士が、人工知能について、

「人工知能が自分の意志をもって自立し、そしてさらにこれまでにないような早さで能力を上げ自分自身を設計しなおすこともあり得る。ゆっくりとしか進化できない人間に勝ち目はない。いずれは人工知能に取って代わられるだろう」

と語っていたが、それが現実になってしまうのか・・・

話を元に戻すが、IT業界自体は10年後も発展しているし、なくならないらしい。
ただし、定年を迎えてしまった高齢なプログラマを雇ってもらえるとは限らない。これについてはネットをいくら検索しても確たる答えは得られなかったので、自分なりに考えてみることにした。

先に述べた最近のIT業界の人手不足の原因は以下のとおりだ。
(1)スマホやタブレットが普及してWEB系ソフトの仕事が急増した
(2)2015年から2017年ごろにかけて大型プロジェクトがピークを迎える。これはIT業界では2015年問題と呼ばれている。
「2016年までは大型案件が続くため、多くの企業が人材不足を感じているようだ。しかし、それらが完了した2017年以降、「技術者のだぶつき」が発生する可能性についてはあまり議論されていないようだ。」とのこと

(3)少子高齢化+IT業界全体がブラックという悪評が定着し、IT業界に就職する若者が減少している
(4)若者の離職率が高い。業界全体に新人を育てず、使い捨てにしているor育てようとしてもすぐに転職しちゃう
(5)以前はオフショア開発とかも騒がれたことがあったが、言葉の壁などで成功していない
(6)これまで不景気のため仕方なく非正規労働者として安くこき使われていた技術者が、景気回復により、非正規労働者として働かなくなってしまった。

と いうわけで、WEB系は好調なようだ。つい最近Facebookの社長だか会長が、プログラミングを覚えれば一生仕事には困らない なんて甘いことを言っているのもみかけたが、これも良く見るとWEB系のプログラミングができるなら・・という話だった。しかしながらネット上では、「人材不足であって人手不足ではない。仕事できない人は余っている。」とか「単に低賃金で働いてくれる人 が少ない という意味では?」という意見もあるので注意は必要だ。

これに対して自分のキャリアだが、過去、組み込み系のソフト開発を主体にしてきており、強みはリアルタイムOSの仕組みを熟知していること・ドライバ作成・ ハード周りに強いことなどだ。今後の仕事も組み込み系だろうし、WEB系はカラッキシだ。今後、忙しい仕事の合間を縫って WEB系の勉強をすると仮定したとしても、並ぐらいにはなれても、武器になるレベルに達することは困難だろう。つまり、自分の定年後の仕事としてはWEB系はあきらめるべきなのだ。

また先に述べたように、未経験の人材でも雇ってもらえ るってのはおそらく若い人だけなので自分は当てはまらないだろう。そう考えると、組み込み系以外の仕事をとることは困難になる。では組み込み系の将来はどうなっているのだろうか?先細っていくのだろうか??

もしかすると組み込み系のシェアは増加傾向かもしれないが、定年を迎えた年寄りは雇ってもらえないかもしれない。残念ながら調査不足でそこいらへんはわからなかったが、上記(1)~(6)を元に想像力を働かせて推論すると、

・まずスマホ・タブレットの仕事が増えることは組み込み系とは関係がない。
・組み込み系でもPICなどを使用した小規模な製品は減り、ラズベリーパイに代表されるLinuxボードのシェアが増加しする
・2015年問題は一時的な話で、それ以後はまたしても技術者のだぶつきがあるかもしれない。
・IT業界の評判が悪くて若者が敬遠していても、他の仕事もなければ若者も仕方なく戻ってくるんじゃなかろうか。
・少子高齢化と若者の離職率が高い件は組み込み系にも関係がある。これに加え、幸か不幸か最近ではハード回りに詳しい技術者は減少傾向なので、高齢でも技術力があれば再雇用される見込はあるんじゃないかと思 う。

10年後にこの業界がどうなっていか・自分はどんな仕事をしているべきか・自分がどう在るべきかを予想するのは難しいが、高齢なのにクビにならず、まだしぶとくこの仕事を続けているとすると、高い経験と技術を武器に仕事を進めているはずである。いくらIT業界が人手不足といっても、未経験の新人と同じレベルのソフトしか作れないようでは雇ってもらえないはずだ。だから経験と技術を武器にできるような分野を目指す必要がある。
ある本の受け売りだが、
・100人に一人になれることを目指す。他人と同じことをやっていたのでは生き残れない。

うーん、難しいなぁ。

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